私ノイポチが人生で初めてどっぷりハマったモノがあります。
それは…
ジーンズ ですよ!!!
今回はジーンズソムリエノイポチがジーンズのお話入門編をお届けします。
オススメも紹介するので、宜しくお願いします。
ざっくり出会い~現在
あれは中学1年生の秋でした。
『走れメロス』の劇に参加していたのですが、衣装に関しては各人持ち寄り且つジーンズと指定されていました。
これが私の運命を変えたと言っても過言ではありません (笑)
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衣装を着ての練習初日、2度見とはこの事を言うんだなという程の2度見…
同級生が穿いていたジーンズに魅了されたのです。
当時は全く知識が無かったので、シルエット・色具合等トータルの雰囲気に圧倒されたんだと思います。
ジーンズってこんなに格好イイのかと衝撃を受けた事を今でも覚えています。
因みに、そのジーンズはエドウィンでしたね。
その熱量が現在まで続いており、古着のレギュラーからビンテージ、そして日本が誇る職人が作り上げたモノまで様々な種類に足を通してきました。
そんな中でジーンズソムリエという資格がある事を知り、昨年取得しました。
※取得した理由は後程!
ここからジーンズのお話です😊
デニムとジーンズ
皆さん、「デニム」と「ジーンズ」の違いって分かりますか?
- デニム:綾織物の生地素材
- ジーンズ:衣服
つまり、デニムを使用して作られたモノがジーンズという訳です。
意外と知らない方居られるのではないでしょうか?
ついでに「デニム」と「ジーンズ」の語源も書いておきますね。
- デニム:19世紀に織物生産地として力のあったフランス南部の「ニーム地方」と綾織という織り方で作られた生地を意味するフランス語の「セルジュ」 を合わせてセルジュ・ド・ニーム(ニーム産の綾織物)となり、この言葉からデニムが生まれました。
- ジーンズ:新大陸のアメリカ人達が、イタリアの港町「ジェノバ」から来た船員が穿いていたズボンの素材(綿やウール混等)やズボンそのものを「ジェノバ製」という意味の「ジェンズ」と呼んでいた事からやがて「ジーンズ」と発音される様になりました。※ジェノバ:新大陸アメリカへ輸出する織物の有力な集荷地となっていました。
染色
染色は、ジーンズを語る上で切っても切り離せない内容ですね~👆
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先ずデニムには伝統的に「インディゴ染料」が使われます。
皆さんが穿いているジーンズの「青色」を出す為のモノですよ!
インディゴ染料には2種類ありまして、「天然インディゴ」を使用したものと「合成インディゴ」を使用したものです。
※「藍」という植物の葉や茎からインディゴ染料が採れます。
実際に藍を自分の目で見て写真に収めてきますので、その日までお待ち下さい (笑)
- 天然インディゴ:生成において大量の「天然藍」を必要とする為、非常に手間が掛かり希少とされています。 (天然藍のインディゴ成分含有率:数%) ☜ 少な過ぎでしょ!
また天然インディゴには不純物が含まれている為、その分深みのある色合いに仕上がります。
- 合成インディゴ:石油を原料とするモノで、1880年にドイツの科学者によって作られました。
合成インディゴに関しては、化学的に純度を高くしている為「ピュアインディゴ」と呼ばれています。
🌟「ピュア」と聞くと「天然」を想像してしまうのは私だけでしょうか?
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少し纏めると、合成インディゴができたお陰で染色が容易になり、デニムの大量生産に繋がったという事です。
因みに天然インディゴと合成インディゴの境は1913年とされています。☜(諸説あり)
ビンテージジーンズに関しても、大部分が合成インディゴによって染色されていたという事になります。
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ここで少しばかり雑学を…
ビンテージジーンズの色味は年代毎に違っており好みが分かれるのですが、そんな中で66前期と呼ばれるモノ以降は色味が「ノッペリ」していると言われています。
その原因は染色の際に合成インディゴと共に混ぜる「薬剤」の配合率の変化なんですよね👆
費用面の問題等があったんでしょうね…
藍染の話
「天然インディゴ」は希少であるにも関わらず、現在でも天然インディゴを用いて染色をされている所も存在します。
やはりそこには「藍染」の魅力が存在するのです。
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先ず草木染め全般に言われる事として、「薬効を身に纏う」という言葉があります。
藍染に関しては、赤ちゃんの産着を染料が落ちやすい様に染めて、袖口をしゃぶらせる事で薬効を与えたとも言われる程のモノです。
その薬効とは、
- 抗菌 消臭 止血
- 保温 保湿
- 防虫 防火
- 紫外線防止
肌トラブルを抱える方(アトピーの方にも良いとされています)や切り傷等がある方に非常にオススメです。
また藍染料作りの本場である徳島県では「藍」を食べる事ができます。
抗酸化作用やアンチエイジング効果もあるという事で注目されています。
今の情勢が落ち着いたら私も食べに行きたいです!
「中白」ということ
ジーンズを語る上で欠かせない事と言えば…
それは色落ちですよね!
縦落ち、ヒゲ、ハチノス等部位によって色落ちの呼び名がありますが、何故芸術的な面構えになるのでしょうか?
答えは「中白」にあるんですよ。
その内容は…
インディゴ染料の染まりにくい性質と糸をロープ状にして染色する「ロープ染色」を用いる事で、糸の「表面のみ」染色され「中心」は白く染め残された状態になります。
この状態の事を「中白」と呼びます。
これが無ければ、ジーンズの面白さは9割減ですね。
🌟中白になっているからこそ、穿きこむ事で青と白のコントラストが浮かび上がるという訳です。
この勘違いしていませんか?
皆さん、OZ(オンス)って聞いた事ありますよね?
「生地の厚み」って思われている方居られませんか?
これは間違いで、正しくは「重さ」なんですよね。
1OZは28.35gとされていて、例えば12OZデニムなら、340.2gとなります。
これ以外にもデニムに関する勘違いは色々とあるのですが、またの機会にさせて頂きますね🙇
ジーンズの魅力
魅力に関しては各人で感じる部分が違うと思いますが、私の場合は…
- 紺色のキャンバスに自分の生き様が色落ちという形で表現されること
- 絵画と同じ芸術品としての面白み(綺麗な色落ちもあれば格好イイ色落ちもある中で、どうしたらこうなったのか等刺激を受ける点が多々ある)
- 古いジーンズを所有する事で、デニムの耐久性の凄さを改めて感じ取れると共に、これまでに様々な人を介してきたという事実から「歴史」や「時代」を感じ取れること
挙げるとキリがないので3つで止めておきますが、特に1つ目がダントツで1位の魅力ですね。
今所有しているモノでも新調したモノでも良いので、1本に絞って「穿き込み」をして頂けると「ジーンズの面白み」に気付けるかもしれません😊
しかし、そこから先は…
「沼」ですよ。お気を付け下さいね。
おすすめジーンズ紹介
最後にオススメを紹介したいと思います。
私はベタにリーバイスが大好きです。
現在所有している中ではリーバイスBigE Aタイプ(1966年頃)がお気に入りですね。
しかし今回は、リーバイス以外のオススメ3点をご紹介します!
🌟YMファクトリーさん:YM DENIM TROUSERS
ビンテージジーンズ等のリペア専門店のオーナーさんが作られているデニムワークパンツです。これに関しては、10オンスで穿き易さは勿論の事「バックシルエット」が最高なんですよね!!!
穿き易さの点で言うと、腰部分を2ヶ所「摘まみ縫い」されている事によって明らかに安定感が出ていてストレスフリーです。
※私が思うデメリットとしましては、生地の薄さ故に季節を選ぶ人が居られるかもしれないという点です。
🌟直し屋ベルベルジンさん:デニムデッキパンツ
こちらのお店もジーンズのリペア専門店です。リペアの経験から生み出された知識や技術力の詰まった素敵な商品ばかりで、私も多くを所有させて頂いております。
拘り抜かれた造りと縫製でストレスフリー、最高の「普段着」という所です。生地の質感に関しても素直に「良い」と思えるモノです。
※私が思うデメリットとしましては、見た目のインパクトはあまり無く穿いてから良さが分かるという点です。
🌟Japan Made屋さん:アウトラストジーンズ
アウトラスト:暑い・寒いに関わらず、人が最も快適だと感じる温度(31℃〜33℃)をキープしようとする温度調節素材
NASAの為に作られたアウトラストという素材を用いた珍しいデニムパンツです。
備後地方で生産されており、色味も非常に綺麗です。
レザーパッチ(ヌメ革)にはシリアルナンバーが刻印されているので、愛着の沸くポイントだと思います。
※私が思うデメリットとしましては、一般的に見た際に値段がネックになる可能性があるかもしれないという点です。
Japan Made屋 – 安心できる”Made in Japan” (japan-made-ya.com)
右から、
リーバイスBigE Aタイプ・YMファクトリーさん・Japan Made屋さん
※直し屋さんのパンツに関しては、サイズアウトの為手放しております💦
ジーンズソムリエを取得した理由
これを書き忘れていました。
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一応「ジーンズが好きだから」以外の理由があるんですよね。
それは…
「息子」に伝統工芸「デニム」を通して物作りの素晴らしさを伝える為に、自分自身の知識の底上げをしたかったんですよね。
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またリペアをする度に新たな一面を楽しめる事もジーンズの魅力で、その点からモノを大切にする気持ちが今以上に育まれると嬉しいです。
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それでは本日もボチボチと行きましょう!
ありがとうございました。
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